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介護福祉士受験者が昨年の半数以下に|その原因は日本の将来を左右するものだった

こんにちは。無職から派遣看護助手に転職した、ままるです。

僕は現在、都内の総合病院で看護助手をしながら、介護職の入門資格である「介護職員初任者研修」という資格の受講講座に通っています。

【介護職員初任者研修】おじさんが受講した内容と費用とおすすめする意味 - グッドノージョブ

資格取得条件である、130時間の内容を全て受講するのに僕の場合は4カ月ほど掛かります。

仕事をしながらスクールに通うのは、それなりにハードルが高いですが、あと2週間ほどで取得できる予定です。

そんなおり、こんなニュースが報道されました。

http://mainichi.jp/articles/20170127/ddm/002/040/140000c

毎日新聞ニュース)

29日に実施される「介護福祉士」の国家試験の受験者が、昨年から半減しているという話です。

僕もこの先受けようと思っている「介護福祉士」の国家資格。

ただでさえ介護士が必要とされている今、なぜ受験者が激減しているのでしょうか?

今日はそんなお話です。

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介護職は資格が絶対必要?

介護施設や在宅介護員として働くには、正社員、パートに関わらず資格が必要だと思っている方も少なくありません。

しかし実際は「介護士」「ホームヘルパー」と呼ばれる職種に「資格」は必ずしも必要ではありません。

無資格、未経験でも介護職として働くことは可能です。

 

しかし、やはり介護福祉・医療に関わる仕事では、様々な人間のメカニズムや病気や治療の知識が必要となってきます。

その為、無資格で働きながらも資格を取得し、自身のレベルアップをはかる人も多いです。

資格を取得すれば「無資格」状態より、給与や時給が上がる場合も多いので、収入の面でも有利になります。

介護職の資格の順位

介護職の資格については、その資格の順位が明確に定められています。

  • 介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)必要受講時間130時間
  • 実務者研修(旧ヘルパー1級)必要受講時間450時間
  • 介護福祉士(国家資格)
  • ケアマネージャー等

実務者研修までは国家資格ではなく、各都道府県の認定資格と成りますが、どこの都道府県で取得しても全国で通ずる資格になります。

初任者研修を取得後、介護施設などで実務経験を3年行い、さらに実務者研修を取得すると、年に一度行われる介護福祉士の国家資格を受験出来ます。

なぜ今年の介護福祉士の受験者が半減したのか?

社会福祉振興・試験センターによれば、昨年度の介護福祉士受験者は16万919人。

それが今年度は7万9113人まで激減したと言う事です。

なぜ一年間で、受験者が半分以下まで落ち込んでしまったのでしょうか?

この理由は明確で「実務者研修」の修了が、介護福祉士受験の条件に入ったからです。

昨年度までは「初任者研修」を取得して実務経験を3年つめば、介護福祉士の受験資格がありました。

ところが今年度からは、介護福祉士の受験資格に「実務者研修」の修了がプラスされたんですね。

実務者研修の修了に必要な受講時間は450時間。

初任者研修を持っていると、130時間は免除されるのですが、それでも320時間という膨大な時間の受講が必要となります。

僕の場合、130時間の初任者研修でも「1日3時間」「週に2回」の夜間コースを使って約4カ月かかりました。

働きながら実務者研修を取得するとなると、非常にハードルが高いですね。

働きながらだと、休日や夜勤明けの日を実務者研修の勉強時間に充てなくてはいけません。

仮に厳しい実務者研修を取得し、介護福祉士の国家資格を取得したとしても、会社や施設によりますが、上がる給料はせいぜい一万円程度です。

これでは介護職の中心となるべき存在の「介護福祉士」に積極的になろうとする人が激減して当然だと思います。

国は介護の未来に関して何を考えているのか?

僕のブログでも散々書いていますが、2050年には38万人の介護士が不足すると言われています。

超超高齢化社会が、もうすぐそこまで来ています。

国としては介護職を今以上に増やす施策が求められます。

しかし現実は、今年の介護福祉士の受験者数を見れば明らかです。

これは本当に危機的な状況です。

いったい厚生労働省は、国は何を考えているのでしょうか?

介護福祉士の受験のハードルを著しく上げる一方、国は外国人を積極的に受け入れ介護職に投入しています。

この記事でも書きましたが

【介護問題】外国人看護師・介護士は定着できるのか - グッドノージョブ

実際の介護の現場で、海外から来たばかりの外国人に介護職は無理です。

介護側も介護を受ける側も、不幸に成りかねません。

実際介護職として日本に来ている外国人は増えていますが、挫折して帰国を余儀なくされている人々も大勢います。

まったくもって日本の介護界の現状は散々たるものです。

これでは介護職に就きたいという人が増えるどころか、逆に減っていく一方です。

誰かが何とかしなくては、日本の未来はありません。

まとめ

日本の政治を見ていると、都政、国政ともに矛盾だらけでめちゃくちゃです。

特に社会保障の部分は、僕らの生活の根本を支える重要な事案です。

今から改善しても間に合うかどうかという切迫した事案です。

「自分はまだ若いから」

と思っているうちに、気がつくと自分や自分の家族が介護を受ける立場に成っているはずです。

是非今以上に多くの人に、介護の世界の現状と将来に目を向けて欲しいと思います。

老後を穏やかに暮らせない国に、幸せなどあり得ないと僕は思っています。

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