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【実話】アキバの中心でオタクを語る

こんにちは。絶賛無職中のままるです。

今日は用事があって久しぶりに秋葉原に来ています。

相変わらず賑わっているアキバですが、ままるには思い出深い場所です。

ちょっとノスタルジックな気分になったので、今日は当時の思い出を語ります。

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「@アキバなう」とつぶやかれていたころ

2009年ころの話。

ままるは秋葉原で小さなメイドカフェを経営しておりました。

そこに至る道も複雑で、事業の失敗による多額の借金を抱え、たまたま流れ着いたのが「秋葉原」の街だったのです。

ひょんなことから秋葉原の居抜き物件を任される事となり、右も左も分からぬままおよそひと月でメイドカフェを開業。

見よう見まねの手探りなスタートでした。

 

当時のままるは飲食店の経営ノウハウは持っていたものの、アニメやメイド、そもそも秋葉原にプライベートで来た事など一度もない状態でした。

最初に街を見た時の印象は

 

オタクだらけやん

 

当時メディアではまだ「オタク」=ネガティブなイメージが強かったと思います。

チェックのネルシャツにアーミーパンツ、デカリュックにバンダナサングラス。みたいな絵に描いたような「オタクファッション」の方々がそこかしこに実在しました。

そんな「ワンダーランドアキバ」で何の根拠も無くスタートしたメイドカフェ事業。

 

これが大当たり

 

わずか数ヶ月で、連日満員の繁盛店になりました。

成功の要因はいくつもありますが、その中でも代表的なのはこの3つだと思います。

  • ルックス重視の可愛いメイドを揃えた

知り合いの芸能プロダクションに頼んで、当時まだメジャーでなかったグラビアアイドルの卵的な人材にアルバイトに来てもらいました。結果、他店とはクオリティーが違う、と評判の店に。

  • 「オタク」の純粋さが優しいマーケットを構築していた

当時は本当に純粋な男性客が多かった秋葉原。お客さんと仲良くなって後に聞いたら「リアルガチ童貞」のアラサーなんて楽勝でいましたし。お客さんが擦れてない分、商売はものすごく楽でした。

  • 「アキバ」自体のマーケット価値の上昇

2009年と言えば、iPhone3Gの発売直後。そうです、時代がスマホに移行し始めた年ですね。ちょうどその頃から「秋葉原」=「オタクだけが集う街」から「秋葉原」=「なんだか面白そうな街」という「メジャー化」をしたんだと思います。だまっていても日に日に街全体の集客が増えて行くので、商売的にはものすごい追い風でした。

そうしているうちにままるはその後数年で借金の大半を返し終え、命拾いをしました。その後そのお店は他人の手に渡りますが、ままるにとっては本物の「オタク」に触れた貴重な日々でした。

リアル「電車男」との出会い

その当時、印象的なお客さんは多数いましたが、当時の僕に「オタクとは何か」を教えてくれたA氏の存在は忘れられません。

ある日店に訪れたA氏は完璧なアキバルックの30代。最初はコミュ障まるだしのオドオドした感じでしたが、店の女の子が優しく対応した結果、初来店以降60日以上連続で来店する大常連になりました。

A氏は必ず二泊三日は可能な位の大きなリュックを背負っていました。

来店も数回続いて店にも慣れた頃、A氏はおもむろにその謎のリュックからまるで宝物を取り出すように慎重に分厚いアルバムを何冊も取り出し、店の女の子達に披露しました。

そのアルバムには電車の車両の写真がびっしり。関東はもとより全国の鉄道車両を写真に収め、そのアルバムを日々持ち歩いていたんですね。

その車両にはそれぞれストーリーがあり、A氏は店の女の子にひとつひとつ熱く語るのが日課になりました。

その時に感じたんです。

あー 自分も同じだったなと。

僕も小学生の頃、仮面ライダーカードをアルバムに貼って集めていました。今となっては不思議な位、そのアルバムは大切でよく友達に見せては自慢していました。

その「リアル電車男」のキラキラした目を見ていると、世間でオタクと呼ばれている人達は決して特別な人では無いと気がつきました。

特に男の子は誰でも何かに夢中になる時期があります。

ですが大人になるにつれて、仕事や恋愛など「他にしなくてはいけないこと」

が多くなり、気がつくと自分の夢中だったアルバムをどこかに置き忘れてしまうんですね。

他人が引くようなオタクの人って、ただ少年のままなんですよ。

A氏のあのキラキラした瞳は未だに忘れられません。

なんでもいいから一番好きを極める

世の中はインターネットの台頭でますます多様化していく方向にあります。

今やユーチューバーやブロガー、プロゲーマーなど昭和では考えられない方法で稼いでいる人達が山ほどいます。

でも誰でも稼げるかと言えばそうではありません。

 

自分の大好きを追求し続ける

 

そんなまさに「オタク中のオタク」が現在も、そしてこの先もお金を稼げる時代になったのです。

皮肉にも後ろ指さしていたオタク達の方が、したくもない仕事をせっせとしている「まっとうな大人」より幸せな人生を歩むのかも知れませんね。

 

あなたの大好きはなんですか?

 

あなたが「まっとうな大人」であればあるほど、今一度思い出してみても良いかもしれません。