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「会社を辞めてフリーランスになる!」という若者の大きな誤解

こんにちは、4月から現役介護士になった、ままる@mamaru0911です。

若者のフリーランス願望に対して、以前こんな記事を書いていました。

ブログ界のフリーランスって言葉が最近気持ち悪い - グッドノージョブ

新年度が始まり、街ではフレッシュマンらしき若者を多く見かけるようになりました。

その姿を20年前の自分に重ねて、微笑ましく思うおじさんままるですが、一方で

「会社辞めてフリーランスになるぜ!」

とか

「レールの敷かれた人生なんてまっぴらごめんだ!」

なんて若者の意見も、ネット上で多く見かけます。

そもそもこの

フリーランス

という言葉が、若者に多くの誤解を与えている元凶だと僕は思います。

今日はそんな「フリーランス」について改めて書こうと思います。

FREE

若者が憧れるフリーランス

多くの若者が憧れる「フリーランス」。

この言葉が、日本では大きな誤解を与えているような気がしてなりません。

そもそもフリーランスとは、いわゆる「直接雇用」として一つの企業に従事するのではなく、複数の企業にその案件事に契約する働き方を言います。

 

決して

フリー=自由

ではありません。

多くの若者が、ここを勘違いしているのではないでしょうか?

特に

「レールの敷かれた人生を辞めて、フリーランスになった。」

というようなニュアンスの事を書いている若者のブログを多く見かけます。

これ、完全に「フリーランス」を誤解しています。

フリーランスの本当の意味を理解するべき

フリーランス」の本当の意味は

単なる外注先

ってことです。

よくよく考えてみて下さい。

企業で正社員として働くということは、具体的にどんな仕事をするでしょうか?

完結に言うと

会社から委ねられた「作業」や「業務」の一部を消化することです。

その対価として、給与や賞与をもらうのが「正社員」として直接雇用された場合の働き方です。

多くの若者は、この働き方を「レールの敷かれた人生」と呼ぶわけですよね。

しかし「フリーランス」って働き方は、企業が自社の正社員やパートに委ねるよりも、外注した方が効率的だと思う「作業」や「業務」について「フリーランス」の人に、発注しているに過ぎません。

もともとの仕事内容は、正社員でも契約社員でもパートでも出来る可能性のある、企業側が必要とする「作業」や「業務」に過ぎないのです。

出版業界の今昔

フリーランスっていう言葉の響きが、若者には魅力的に聞こえるのでしょうかね?

実際のフリーランスという働き方には、デメリット満載です。

分かりやすく、雑誌を作る行程を説明します。

現在は説明するまでもなく「出版不況」で本や雑誌はなかなか売れません。

今では信じられないと思いますが、20年前はまだ「出版業界」は売れる業界でした。

雑誌のキャッシュポイントは、大きく二つあります。

ひとつはもちろん、雑誌そのものの値段です。

ファッション雑誌なんて、いまでも少し厚手のものは800円とか900円とかしますよね。

仮に一冊1000円で売れた雑誌の出版社に戻るお金は、50%から60%くらいです。

そこから雑誌の印刷、取材、編集などに掛かった諸経費や印税を引くと、利益は10%にも届きません。

しかし雑誌には、もうひとつのキャッシュポイントがあります。

それは企業広告です。

ネットの無かった時代、雑誌は企業にとって重要な広告媒体でした。

なので売れている雑誌には、多くの企業が広告を出したいという今では信じられない時代があったのです。

本にはページ数という限られたスペースがあります。

その物理的な構造が功を奏し、出版業界が売れていた時代は一ページ数百万という広告費を払う企業が続出しました。

そうすると一冊の雑誌で、広告費だけで数千万円の売上があり、実はその雑誌が何部売れようが、作った段階で利益が確定していたわけです。

そうすると次の号の制作費も多額に掛けることが出来ますし、出版社の従業員たちも高給な給料で働く事が出来たわけです。

当時の編集長クラスは、年収数千万円で会社の経費を使い放題だったなんてのは業界では有名な昔話です。

しかし、そんな「出版好景気」は今や昔の話。

瀕死の状態である出版業界で、いまなお作られている雑誌はいったいどのように作られているのでしょうか?

現在の雑誌はフリーランスが作っている

昔の雑誌黄金期、一冊の雑誌は数千万の予算で作られることも珍しくありませんでした。

しかし出版不況の今、驚くのは雑誌の製造コストです。

なんと、ほとんどの雑誌が200万とか300万とかの低予算で作られています。

製本代金込みでですよ?

中には100万円くらいで作る雑誌も存在します。

絶対数雑誌が売れない、売れていない雑誌にはもちろん企業からの広告もつかない、そんな状態では、雑誌の制作費を圧縮するしか方法はありません。

有名な月刊誌が、次々廃刊や休刊になるのは当然の時流です。

では現在、どのような手段でその低予算で雑誌を作っているのかわかりますか?

それは

フリーランスに頼っているからです。

現在では最大手数社しか、まともに従業員を抱える出版社はありません。

中小の出版社では、自社で従業員を抱えずいわゆる「フリーライター」と呼ばれるフリーランスに、記事の作成を外注しています。

何故なら自社で社員を抱えて記事を書かせるより、フリーランスに外注したほうが出版社としてはコストパフォーマンスは高いからです。

当然、フリーランスのページ辺りの報酬(ページ単価)は恐ろしく安いです。

なにせ正社員を雇うより、安くなければ「フリーランス」の存在価値が無いわけですからね。

フリーランス

「フリーのライター」

なんて響きは、若者だけがポジティブな妄想をするだけで、実社会では単なる「歯車」に過ぎません。

さらにフリーライターとして、自分の意見を自由に書ける人はごく僅かです。

ほとんどのフリーライターは、安いページ単価しか払わない出版社のダメだしにひたすら耐えながら文章を書いています。

なぜならフリーライターとしては、どんなに安いページ単価でも仕事をくれる出版社がいないと、自分の生活が成り立たないからです。

確かに多くのフリーランスで働く人々は「レールの敷かれた人生」を歩んでいません。

むしろ日々「自分のレール」を探し出し、それにしがみ付かなければ生きていけないのが現実なんです。

あなたは

「レールの敷かれた人生」と「レールを探し続ける人生」

どちらを選びますか?

まとめ

僕がこのエントリーで書きたかったことは、決して「フリーランス」ってカッコいいものや儲かるものだけでは無いよってことです。

もちろん「フリーランス」という働き方は、雑誌のフリーライターだけではありません。

フリーランスの中には、カメラマンやデザイナーなどクリエイティブなジャンルの仕事も多いのは事実です。

今日のエントリーではいささかまとめ切れないので、また次回その辺の話を書こうと思います。

 

 

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