【アディ男】渋谷のカリスマ逮捕|現代に潜む不良の実体
こんにちは。無職から派遣看護助手に転職した、ままるです。
マツコデラックスMCの人気番組「マツコ会議」などのバラエティー番組で、TVにも出演していた、渋谷のショップ店員通称「アディ男」こと福島勇気容疑者が、監禁や強盗の疑いで逮捕されました。
「アディ男」と暴力団組員ら3人逮捕 知人を監禁、強盗の疑い - 産経ニュース
「面白い素人」として度々TVに出演していた「アディ男」。
ハロウィンの時期も得意の全身アディダスで、メディアに注目されていました。
昔から何かと注目される「渋谷」ですが、依然としてダークなイメージも拭いきれません。
昔と今の「渋谷」から、現代の不良の実体に迫ります。
今日はそんなお話です。
渋谷のカリスマ「アディ男」とは
大好きなアディダスの全身コーデ、金髪と小麦色の肌が特徴的な渋谷のギャル男「アディ男」。
渋谷109のカリスマショップ「SBY」の店員をしていたようです。
マツコデラックスがMCの人気番組「マツコ会議」で取り上げられ、一躍その名を広めました。
渋谷系素人と言えば、パリピ系ギャル男ラッパーの「あっくん」。
二人は親交があったようですね。
アディ男は渋谷というローカルな範囲でのみ目立っていた素人が、TV出演をきっかけに全国区になる最近のパターンにはまったひとりです。
そんな彼が、知人男性を渋谷の路上で拉致監禁、静岡県や埼玉県を連れ回し金を要求して金属の棒で複数回殴った事件に関与したとの報道です。
同時に逮捕されたメンバーには、反社会組織も含まれており事件の闇の深さを物語ります。
渋谷のカリスマ昔と今
渋谷という街は、昔も今も影響力のある街です。
原宿が若者ファッションのムーブメントを創る街であるならば、渋谷は「悪」のムーブメントを創り出す街。
渋谷のファッションは、他の街には無い「悪」のイメージがつきまといます。
清純派の対局にあるギャル。
このギャルを生んだのも渋谷という街ですね。
今から遡ること30年。
渋谷には10代20代の若者が結成した「チーマー」と呼ばれる悪の集団が暗躍していました。
各所にてパーティーを開催し、パーティー券を売りさばく事を資金源としながら、そこに集まった人々に非合法な物を売って利益を創出していました。
当時のチーマーのファッションは、ロンゲにライダース、ブーツカットジーンズにエンジニアブーツといった出で立ち。
これがチーマーファッションとして当時は渋谷の大きなムーブメントとなりました。
チーマーはその後「カラーギャング」などとカタチを変え、池袋等で活動を活発化させます。
いつの時代も少数の若者が陥る「悪」の道。
渋谷が生み出す「悪」はそこに必ずファッションが付いてきます。
アディ男を象徴する現代の渋谷の「悪」ファッションは、アディダスということになるのでしょうか。
アディ男に見る現代の不良の実体
昔と今の不良の最大の違いが、アディ男に象徴されています。
昔のチーマーを含めた「悪」は、当人達が「悪い事をしている」という認識が強くありました。
その為常に日の当たらない「影」を好んだ物です。
当時はSNSなどありませんでしたから、自ら情報を発信できません。
そこは人脈が全てで、先輩後輩の圧倒的な縦社会で、イベントでの集客などを行ったわけです。
どんな場面であっても、自らの顔を世間にさらす事は非常に嫌っていた感があります。
仮にTVの取材が来ても、顔出しで出演するチーマーは皆無だったでしょう。
その点、アディ男を象徴とする現代の「悪」は違います。
自らSNSで露出し、地上波で全国に自分自身を発信します。
影で違法行為を涼しい顔でしながら、同時に世間での注目を何食わぬ顔で浴びる。
そういう意味では、昔の「悪」は分かりやすかったんです。
当人たちも、自分自身が「悪」であることを認識していましたから、一般の人間と関わってはいけないというか、線引きが自分自身の中にあったんですね。
現在の「悪」は外から見てもなかなか分かりません。
「自分は悪人だ」という当人たちの意識が薄いことが、最大の原因であるように思います。
地上波は「悪」を「善」に変える
地上波では、年々視聴率を取れるコンテンツが減少しています。
「アメトーーク」が週2回の放送になったことが象徴しているように、一部の人気芸人が出演する番組くらいしか、ある程度の数字を期待出来るコンテンツが生み出せないのが現状です。
そんな時代にあって、健闘しているのがマツコデラックスをMCにする数番組です。
どの番組も「マツコVS素人」の組み合わせでコンテンツを創出しています。
中途半端なタレントを使うより、街にいる面白い素人を発掘した方が、コンテンツとしては充実してしまうんですね。
マツコの番組によって人気が出た素人は多数存在します。
しかしアディ男の一件で分かるように、リスクも非常に高いということです。
現代の「悪」は外側からでは分かりません。
アディ男のような「悪」をTVで取り上げた瞬間、多くの注目がその「悪」に集中します。
当然見ている側は「悪」を「悪」と思わず、むしろTVの電波に乗った瞬間に「善」と置き換えて認識します。
アディ男を始めとする一般素人は、自身のSNSを持っています。
「善」と勘違いした一般視聴者は、タレントや芸人と違い、簡単にSNSでその「悪」とコンタクトが取れてしまうわけです。
そう考えると、メディア側の責任が今後益々高くなるのは言うまでもありませんね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
渋谷=悪ではもちろんありません。
僕が10代で一番遊んだ街は渋谷です。
むしろ東京の中で一番好きな街かもしれません。
渋谷には若者を惹き付けるものがたくさんあります。
若者はその中で、自分自身が時代の一部になり、多くの刺激と経験を受けます。
しかし昔も今も、魅力的な場所には暗躍する「悪」が必ず存在します。
その「悪」が限りなく分かりにくくなった現代、情報を発信する側も受け取る側も、注意深く選択することが必要ですね。